JARLコンテストについての意見募集結果について2013年07月02日 08時48分55秒

タイトルの件、JARLのwebにて発表がありました。自分なりの感想をかいつまんで。

3. ALL JAコンテストのマルチ再検討  について
 私の意見は下記の通りでした。

反対   アクティビティーが低くてマルチが取れないのは、誰にとっても公平な事で
誰かが特別得しているとか損をしているということにはつながっていません。  
したがって特別いじる必要もないと思います。 「幸運な運用」があった場合、それを
発見しQSOした者が得点を増やすのですから、その発見者が得をしてもなんら不公平はありません。むしろそれがコンテストの醍醐味なのではないでしょうか。あえて問いますが、マルチの出現バランスを均等化に何の意味があるのですか?  希少なマルチを取れるか否かで差が出るのは、当たり前のことです。そのためにワッチをし、RUNをしながらバンドをスイープし、マルチを増やすのです。  だれもが同じようにマルチを取得できるようにするなんて、コンテストの面白味を削り取るのと一緒です。  
賛成するわけにはまいりません。



(4)委員会としての見解、今後の方針
   ・極端に出現比率が少なく、また民間人の行くことが難しい南鳥島と沖ノ鳥島に
  ついては、小笠原に統合する。
   ・北海道地区については現状のままとするが、今後数年の経過観察後、再度
  見直しをする。

小笠原については良いでしょう。北海道は見直す必要性は無いと考えます。


4. 全市全郡コンテストのマルチが大都市に偏ることや桁数の違いの改善 について
 私の意見は下記の通りでした。

反対  HF帯におけるマルチの取りやすさと、VUFH帯におけるそれが違うというのは理解できます。  しかし、部門として50MHz帯以上はエリア別に入賞局を出しており、バンド特性を考慮しており何ら問題は無いはずです。   
マルチが都市部に偏る傾向がある。それは当たり前です。 「もともとVUHFはそういうものだ」 という認識でいいのではないでしょうか。  エリア毎で競い、その延長上に全国で競うというスタンスでいいのかと。  さらに数字桁数の違いについてもそんなに問題でしょうか?   市部 4桁   郡部 5桁   区部 6桁  わずか2桁です。  これが10桁とかならまだしも、わずか2桁の差です。  これがそんなに不公平でしょうか?  私は区部で6桁ですが、不公平とも不利とも感じたことはありません。

 今回のマルチに関してのアンケートですが、「みんなが取れないから見直しましょう」 「桁数をあわさないと不公平になりますから見直しましょう」 って小学校の運動会で競った結果順位の差が出るから、みんなで並んで走りましょう とか、得点は付けませんというのと同じニオイがします。  いったいどなたが不公平だと主張しているのでしょうか?


 (4)委員会としての見解、今後の方針
   ・良いアイデアが無いため現状のままとするが、下記のような検討は行ってゆく。
   ・「区」を止めて「市」と「郡」を区分単位としてマルチプライヤーを設定することを
  検討する。マルチの桁数はこれにより4桁あるいは5桁となり、許容の範囲となる。
   ・名称をマルチプライヤーに沿ったものとすること。

マルチの桁数が極端に違うのならまだしも、たった2桁程度でどれだけの不公平感があるというのでしょう。それを言うならばコールサインだってサフィックスが2文字の方もいるし、近年流行の8から始まる局にいたってはサフィックス1文字です。 正直どうでもいい話ではないですか?長いマルチの方が入賞できないのならまだしも、現に入賞していますし
マルチが都市部に偏るのは仕方のない事です。

名称を「全市全郡コンテスト」ではなくて「AJA コンテスト」に変更すれば良いでしょう。そうすれば現状に合致します。

それよりもこのコンテストには外国局部門も設けてみてはいかがかと思っています。JCC/JCGを追う外国局も増え、JARLのアワードの良いプロモーションとなります。国内局も外国局との交信を認め、マルチは外国局全体で1とするか、大陸毎に1とします。
あくまでも案ですのでこの辺で。


マルチの話で意見として「公平」という言葉が出てきますが、コンテストはそもそも最初から「公平」ではありません。人と競って勝とうとするわけで、自分が有利となるよう移動したりアンテナなどの機材を変えたり、と努力をするわけです。山の上のコンテストシャックと、アパマンのモービルホイップが同居するのがコンテスト。そうじゃないんでしょうか?


7. その他意見

中身で注目したのは 50MHz帯 のコンテスト周波数変更について。私は当然賛成です。
約2年前に http://jp1lrt.asablo.jp/blog/2011/07/04/5943075 のような記事を書きました。記事の中にある4S7ABの事は、あくまでも例であり全てではありません。それ以前よりDXとコンテストのQRMによる軋轢の話は聞いていました。

50MHz帯は広い周波数帯ですので、広く分かれて使っても差し支え無いでしょう。

という趣旨です。賛成意見を見るとやはりDXのためのワッチにも良い影響を与えている様子です。また反対意見では変更理由が分からないとか、急に変更しすぎだという件が目立ちます。 過去にコンテスト周波数が 50.150MHz以上から50.250MHz以上に変更になったときも色々な意見がありましたが、すぐに落ち着きました。今回もそうでしょう。なれる物です。

面白いと思ったのは、まとめてしまうと以下の意見です。

「限られたDXサーとオ~プンの可能性を考えると納得いかない。 50.250-50.300MHzはコンテストに参加しない局との軋轢・混乱や、CWを理解できない局にとっては突然妨害されたと思う事でしょう。」

いつ開くかが分からないのか6m。その為には開けておいても良いでしょう。バンド広いんだし。普段はDXをやっていてもコンテストは参加する、というスタイルの局だと、コンテストからのQRMがご理解頂けないのかもしれないですね。またCWを理解できない局を基本に考えるのはどうなのでしょう。
また、今までも 50.250MHz以上でコンテストが開催されていましたが、コンテストに参加しない局との軋轢・混乱は無かったのでしょうか????今までもコンテストに参加していないSSB局は出ていたはずです。目立たなかっただけで(JARLのメジャーコンテスト以外ではそういうシーをよく見ますが)。QRMはありましたがその相手がCWにかわっただけなのではないでしょうか。
CWとSSBが切れ目無く連続している件についても意見がありましたが、多少QRMがあるのはコンテストですから仕方のない話です。と思いますが。

コンテスト周波数を元に戻すべきという意見の方は、なぜ戻すべきなのかを具体的に示す必要があるでしょう。 現行の周波数に移行した結果のメリットを覆すだけの理由があるのでしょうか? 広くバンドを使う事にデメリットがあるとは思えないのですが。