第56回 6m AND DOWN コンテスト X50 参加記2026年07月06日 16時59分56秒

第56回 6m AND DOWN コンテスト X50 参加記

西高北低の6m、そして届かなかったあと一歩

第56回 6m AND DOWN コンテストに、今年も X50部門 で参加しました。

まず最初に、交信してくださった皆さん、ありがとうございました。
呼んでいただいたのに取り切れなかった皆さん、ごめんなさい。
また次のチャンスで、ぜひよろしくお願いします。

今年の6mは、ひと言でいえば 西高北低 でした。
西・南西方面はかなり使えた一方で、東北から北海道方面は限定的。
スキャッターも派手には出ず、「どこでも開いている」という感じではありませんでした。

開始直後、50MHz FT8ではEU方面が開いていたようですが、そこは完全スルー。
今回はコンテストに専念しました(笑)

今年の全体像

今年の特徴は、大きく分けると次のようなものでした。

  • スタート直後のペースはかなり良好
  • 西・南西方面、特に九州・沖縄方面が強い
  • 北海道方面は一部のみで、全面的なオープンではない
  • スキャッターは限定的
  • CWの比率がかなり高い
  • 山口、滋賀、小笠原など、取りたかったマルチを落とした
  • 途中で仮眠と短い休憩を入れたが、大勢には大きく影響しなかった

コンテストとしては、かなり楽しめました。
ただ、あと一歩届かなかった悔しさも残りました。

交信局数の推移

今年の交信局数の推移を見ると、スタート直後はかなり良い入りでした。

特に21時台はSSBで一気に局数が伸び、最初の1時間でかなりの土台を作ることができました。
その後、22時台からCWへ比重を移し、23時台、0時台にかけてCW中心で細かく拾っていく形になりました。

一方で、深夜帯は例年通りほぼ止まります。
2時過ぎから5時頃までは仮眠を取りましたが、この時間帯は毎年大きく伸びる時間ではないため、スコアへの影響はほとんどなかったと思います。

朝5時以降に再開し、午前中に再び局数が伸びました。
特に9時台から11時台にかけては、今年の伸びを支えた重要な時間帯でした。

図1:2026年と2025年の交信局数推移

今年のグラフは、昨年と比べて明らかに上側を推移しています。
ただし、単に「ずっと開いていた」というよりは、開いている方向と時間帯をうまく拾っていった結果という印象です。

30分ごとの動き

30分単位で見ると、今年の動きはかなり分かりやすいです。

スタート直後の30分は非常に強く、その後も0時台前半までは良いペースを維持しました。
その後は深夜帯で一気に落ち込み、5時台から再始動。
午前中に再び伸び、終盤も粘る形でした。

ざっくり言うと、次のような流れでした。

  • 21時台:初動の主力。SSBで一気に積む
  • 22〜23時台:CWへ移行しつつ、西・南西方面を拾う
  • 0〜1時台:CW中心。弱いところを拾う時間
  • 2〜5時台:実質的に休止・仮眠
  • 5〜8時台:CWで各地を拾い直す
  • 9〜11時台:今年の重要時間帯。西・南西方面が効いた
  • 12時台:短時間休憩の影響あり
  • 13〜14時台:最後の追い込み

一分あたりの最大交信局数

一分あたりの最大交信局数は、今年もやはりスタート直後に出ています。

今年の最大は 1分間に4交信
これはすべてSSBで、21時台前半に集中していました。

具体的には、最大レートを記録したのは以下の時間帯です。

モード 最大レート 回数 時刻
SSB 4 QSO/分 4回 21:08、21:10、21:11、21:19
CW 3 QSO/分 3回 22:07、23:18、23:29

SSBの瞬間最大レートはやはり強いです。
ただし、今年の全体を支えたのはCWでした。

CWでは1分4局までは行っていませんが、弱い信号、微妙なパス、混み合った時間帯を安定して拾うには、やはりCWの力が大きいと感じました。

CWとSSBの比率

今年はCW比率が高い年でした。

ここ数年のモード比率を見ると、今年はかなりCW寄りです。

CW SSB CW比率
2022 364 287 55.9%
2023 330 237 58.2%
2024 362 271 57.2%
2025 309 269 53.5%
2026 397 256 60.8%

今年は5年の中で最もCW比率が高くなりました。

これは、単にCWに長くいたというだけではなく、コンディションの性格も反映していると思います。

九州・沖縄方面はSSBでもかなり取れました。
一方、東海、北陸、中国、北海道方面などは、CWで拾った局の比率が高くなりました。

つまり今年は、

強く開いた方向はSSBでも取れた。
微妙な方向はCWで拾った。

という年だったと思います。

地域別に見た今年のコンディション

ログの受信ナンバーをもとに地域別に見ると、今年の特徴はかなり明確です。

九州・沖縄方面

今年いちばん印象に残ったのは、やはり九州・沖縄方面です。

ここ数年の傾向を見ると、九州・沖縄方面は明らかに存在感を増しています。

地域 2022 2023 2024 2025 2026
九州・沖縄 33 31 32 44 63

2022〜2024年は30局前後でしたが、2025年に増え、今年はさらに大きく伸びました。

しかも今年は、九州・沖縄方面のCW/SSB比率がほぼ半々でした。
これは重要です。

弱いパスをCWで拾っただけなら、CW比率がもっと高くなるはずです。
しかし今年はSSBでもかなり交信できています。

つまり、九州・沖縄方面は単に「届いた」のではなく、かなり実用的に開いていたと見てよいと思います。

東海方面

東海方面も今年は伸びました。

ただし、九州・沖縄とは少し性格が違います。

東海は局数としては増えましたが、CW比率もかなり高くなっています。
これは「強く開いた」というより、広く届いたが、信号としてはややマージナルだったという印象です。

SSBで楽に積むというより、CWで丹念に拾った伸び方でした。

北海道方面

北海道は今年、かなり限定的でした。

2024年は別格でした。
開始直後から北海道が強く、101〜114の多くの地域が一気に入る、いわば「北が全面的に開いた年」でした。

それに対して今年は、北海道方面のオープンは狭く、深さもありませんでした。

今年取れた北海道方面は、主に101〜106の北部・中央部寄りでした。
一方で、107以降、つまり根室、後志、十勝、釧路、日高、胆振、檜山、渡島方面は届きませんでした。

北海道方面 2022 2023 2024 2025 2026
合計 34 8 54 22 11

2024年の北海道54に対して、今年はかなり少なめ。
これは今年の「北低」をよく表しています。

中国地方と山口

今年の面白い、というか気持ち悪いポイントが山口です。

中国地方全体がまったくダメだったわけではありません。

岡山、島根、鳥取、広島は交信できています。
さらに西側の福岡、佐賀、長崎、熊本もよく入っています。

それなのに山口だけが落ちました。

コード 地域 2026
31 岡山 2
32 島根 3
33 山口 0
34 鳥取 1
35 広島 3
40 福岡 11
41 佐賀 9
42 長崎 11
43 熊本 8

これは単純な「西が開かなかった」では説明できません。

山口局の活動が少なかったのか、出ていたがタイミングが合わなかったのか、あるいは関東から見たEsのスキップの谷に山口付近が入ってしまったのか。

原因は断定できませんが、少なくとも今年の山口は明確な空白でした。

マルチの伸び方

今年のマルチは、スタート直後にかなり進みました。

21時台だけで、関東周辺、東北の一部、東海、近畿、九州・沖縄、北海道の一部まで一気に入りました。
特に21時台に沖縄、福岡、熊本、長崎、宮崎、佐賀などが入ってきたことで、今年の西・南西方面の強さが早い段階で見えていました。

その後、22〜0時台で少しずつ追加。
深夜に細いパスをCWで拾い、朝以降もCWで未取得地域を拾っていきました。

今年の新マルチ追加の流れは、おおよそ次のような感じです。

時間帯 新規マルチの動き
21時台 初動で大きく伸びる。九州・沖縄、東海、近畿、北海道の一部も入る
22時台 鹿児島、長野、三重などを追加
23時台 京都、岐阜、岩手などを追加
0時台 新潟、秋田、徳島を追加
1時台 宗谷を追加
2時台 広島を追加して仮眠へ
5〜8時台 鳥取、香川、福井、岡山、島根、青森、富山、高知、兵庫などを追加
10〜11時台 大分、北海道の一部、石川を追加
14時台 最後に愛媛を追加

最後の愛媛はかなり大きかったです。
終盤に1つでもマルチが増えると、スコアへの効き方がまったく違います。

小笠原は残念

小笠原は、運用局がいたことは把握していました。

しかし今回は開きませんでした。
これは本当に残念。

小笠原は、そこに局がいても、開かなければどうにもなりません。
ある意味、6mらしいマルチです。

今年は西・南西方面がよく、北海道方面が限定的、そして小笠原は届かず。
このあたりが、今年のコンディションの偏りをよく表していたと思います。

仮眠と休憩

毎年のことですが、2時過ぎから5時頃までは仮眠を取りました。

この時間帯は、6m AND DOWNの50MHzでは大きく伸びる時間ではありません。
今年も2時台に少しだけ動きがありましたが、その後はほぼ止まりました。

経験的にも、この仮眠はスコアへの影響がかなり小さいと思っています。

一方、今年は12時から20分ほど休憩を入れました。
ここは多少影響があったかもしれません。

12時台は全体としても少し落ちています。
ただ、18時間のコンテストを最後まで集中して戦うためには、休憩も必要です。
ここは仕方ないところです。

昨年との比較

昨年と比べると、今年はかなり良い内容でした。

昨年はマルチが伸びず、全体としても少し苦しい印象でした。
今年は交信の流れもよく、特に西・南西方面の伸びが大きく効きました。

ただし、単純に「局数が増えたから良かった」というだけではありません。
スコア上は、局数の増加とマルチの増加がほぼ同じくらい効いています。

つまり今年は、

局数も増えた。
マルチも増えた。
その両方で昨年を上回った。

という内容でした。

ここ数年の傾向

自分の6m AND DOWNの参加履歴を見ると、単純な年比較は少し注意が必要です。

2014年から2019年頃は、主に /6 での移動運用でした。
2020年と2021年はC50、つまり電信部門でした。
そして2022年以降が、現在の比較対象となる関東固定X50です。

そのため、今年の結果を直接比較すべきなのは、主に2022年以降です。

2022年は総合的に強い年。
2023年はやや抑えめ。
2024年は北海道を含めた大きなオープンがあり、かなり強い年。
2025年はマルチ面で苦しい年。
そして今年2026年は、西・南西方面を中心に伸ばした年でした。

関東で勝つことと、全国で勝つこと

このコンテストは、関東で勝てても全国で勝てるとは限りません。

50MHzの場合、関東はローカル局数が非常に多く、開かない年でも一定の局数を積めます。
その意味では、関東固定局には大きな強みがあります。

一方で、全国的に大きく開くと、地方の強い局は関東の大量局を一気に得点源にできます。
九州や北海道、その他の移動局が関東を大量に取れるようなコンディションになると、全国順位では関東固定局が必ずしも有利とは言えなくなります。

つまり、

関東エリアで勝つゲーム
全国で勝つゲーム

この2つは、似ているようで少し違います。

全国を狙うなら、実は「開きすぎる年」よりも、「他地域が爆発しすぎず、自分だけがうまく拾える年」の方がチャンスがあります。

今年はその意味で、かなり面白いコンディションでした。
ただ、全国トップを狙うには、あと数マルチ欲しかったというのが正直なところです。

鬼門のマルチ

この数年のログを見ると、鬼門のマルチも見えてきます。

特に難しいのは、北海道の一部です。

ここ数年で見ると、日高、檜山は非常に厳しい。
根室、胆振、渡島も簡単ではありません。
小笠原は、局がいて、なおかつ開いてくれないとどうにもなりません。

今年落とした中で、特に悔しいのは山口と滋賀です。

山口は、周辺が取れているだけに悔しい。
滋賀も、決して地理的に無理な場所ではないだけに悔しい。

こういう「取れそうで取れないマルチ」が、結果的に最後まで効いてきます。

今年のまとめ

今年は、全面的に開いた年ではありませんでした。

西・南西方面は強く、特に九州・沖縄方面はかなり実用的に開きました。
一方で、北海道方面は限定的。
スキャッターも派手ではありませんでした。

その中で、SSBで積めるところは積み、CWで拾うべきところは拾う。
アンテナ方向を見ながら、開いている方向、散乱している方向を探る。
そういう意味では、6mらしい、かなり面白いコンテストだったと思います。

コンディションに翻弄されつつも、楽しみながら全力で参加できました。

以下、スコアのネタバレが含まれます。
見たくない方は、スルーしてください。
























































今回の自己集計

最後に、今回の自己集計です。

今年はCQ WW VHFとの日程重複があり、海外局からも呼ばれましたが、6m AND DOWN上は国内コンテストのため0点扱いです。

項目 数値
ログ上の交信数 653
得点対象ポイント 642
マルチ 49
スコア 31,458

0点交信の内訳は、海外局6局と国内重複5局でした。

50マルチには届きませんでした。
ここは少し悔しいところです。

参考:関東固定X50期の比較

部門 エリア ポイント マルチ スコア 備考
2022 X50 関東 647 51 32,997 公式
2023 X50 関東 565 47 26,555 公式
2024 X50 関東 618 56 34,608 公式
2025 X50 関東 577 44 25,388 公式
2026 X50 関東 642 49 31,458 自己集計・提出前

2026年は、関東固定X50期で見ると、2024年、2022年に次ぐ位置になりました。
公式審査後に多少変動する可能性はありますが、自分としては、今年のコンディションの中ではよく粘れたと思います。

交信してくださった皆さん、改めてありがとうございました。
また次回、お会いできるのを楽しみにしています。

コメント

_ JL1LOF ― 2026年07月08日 20時37分24秒

QSOありがとうございました。
詳細な分析、とても参考になりました。局数稼ぐならCWよりSSBですね。そしてマルチを稼ぐならCWですね。
6Dは50MHzのおもしろさを存分に感じられる絶好の機会ですね。イオノグラフ見て国分寺だけ青で他地域は真っ赤でした。沖縄は臨界周波数が20MHz台でした。その影響で少しスキャッターが出てたのかもしれませんね。北ビームでCQ出したら2エリアから呼ばれたり、4エリアが東ビームで一番強かったりとてもおもしろかったです。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
管理者のコールサインは? 小文字で。My callsign? Small leter only.

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://jp1lrt.asablo.jp/blog/2026/07/06/9863954/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。