新しいデジタルモード FT4 の話し2019年04月24日 15時07分49秒

既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、デジタルモードでのコンテストに適した新しいモード "FT4" の開発が WJST-Xの開発グループで進んでいます。

間もなく新しいWSJT-X のrc版がリリースされますが、それに含まれる予定です。 リリースは4月29日が予定されています。

プロコトルは

The FT4 Protocol for Digital Contesting

ネタ元は複数ありますが、このページを紹介しておきます。





このFT4ですが、RTTY のコンテストにおけるFT8の代わりとして開発が進んでいるものです。しかもまだ開発中です。最終的なプロコトルでない可能性もあります。
既に申請したという話も耳にしますが、まずは様子を見ることをお勧めします。申請が本当に必要なのかも慎重に考えてください。本来は不必要であったFT8のバージョンアップについても申請が相次ぎ、総務省からアナウンスがありました。


新しいモード、FT4がFT8より優れていそうな点は唯一つ。 「時短」なのかと想像します。RTTYのような短時間でQSOが済むのが利点でしょう。 コンテストでの利用を主眼として開発がされたことは K1JT Joeさんの文章からも明らかです。(専用とはJoeさんも、そして私も一言も書いていません。)

思い出せば JT65 から FT8 に大挙して移行した際、その利点は「時短」でした。犠牲になったのは「デコード性能」でした。 FT4 も同様でしょう。 RTTY に比較しては向上かもしれません。しかしFT8の性能からすれば後退です。 しかし「コンテスト」というシーンでは時短はFT8よりメリットが有り、RTTYよりデコード性能が優れていれば "あり" でしょうね。 

ですので FT8 よりデコード性能を期待するのは誤りです。 普段コンテストをやらない方、コンテストに興味ない方には縁のないモードになるかもしれません。デコード性能が下がる=今までFT8でギリギリできていたところとはできなくなる可能性がある、設備の小さな局にはRTTYよりは分があるものの、FT8より交信がしにくくなる、という結果につながるかもしれません。

競って申請し合うようなモードではないということです。まずは様子を見てからでも良いのではないのでしょうか。申請が必要なのかをよく見極めて。