第41回1エリアAMコンテスト 結果発表 ― 2026年02月03日 09時08分22秒
【ChronoGPS 公開しました】 ― 2026年02月15日 20時11分09秒
📌 ChronoGPS を作った理由 ― 2026年02月17日 11時00分25秒
USB端子用のGNSSレシーバー ― 2026年02月17日 11時53分53秒
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ChronoGPS v2.4.0 リリース! ― 2026年02月18日 00時59分37秒
🛰️ ChronoGPS v2.4.2 リリース ― 2026年02月18日 21時59分53秒
AIと深夜のデバッグ ―― ChronoGPSができるまで ― 2026年02月19日 12時53分48秒
AIと深夜のデバッグ ―― ChronoGPSができるまで
アマチュア無線をやっていると、時刻精度の話は避けて通れない。FT8というデジタルモードは、送受信のタイミングが数秒ズレれば交信が成立しない。PCの時計が正確であることは、もはや趣味の前提条件だ。
「だったら自分で作ればいい」
そう思い立ったのが、ChronoGPSの始まりだった。
最初の一歩は、なんとなく動くものだった
GPSレシーバーからNMEAというフォーマットで時刻データが流れてくる。それをパースしてWindowsのシステム時刻に書き込む。理屈は単純だ。最初のバージョンはそれだけだった。
動いた。時刻も合った。「完成じゃないか」と思った。
でも、しばらく使っているうちに気になることが出てくる。UIが素っ気ない。言語が日本語だけ。管理者権限がないと起動すら怪しい。「動く」と「使える」の間には、思ったより広い川が流れていた。
そこからバージョン番号が動き始めた。
AIとの共同作業、という感覚
作業のほとんどは、ClaudeやChatGPTとの対話で進んだ。コードを見せて「ここがおかしい気がする」と言うと、数秒で原因の候補が返ってくる。自分では気づかなかった視点から問いかけてくる。
面白いのは、AIが「答え」を出してくるのではなく、「一緒に考える」感覚があることだ。少なくとも私はそう感じた。
「これはバグじゃないかもしれない、設計の問題かもしれない」
そういう言葉が返ってきたとき、ああ、これは対話だな、と思った。
転換点 ―― あるOMからの報告
ある日、一通のバグ報告が届いた。
OM。「定期同期モードにすると、時刻誤差がどんどん大きくなる。プラスとマイナスが逆に修正されているような感じ」という内容だった。
自分では再現できていなかった問題だ。即時モードでは問題ない。定期モードだけ症状が出る。なぜか。
Claude、ChatGPT、Geminiの三者に投げてみた。それぞれが独立に分析して、驚いたことに同じ結論に辿り着いた。
「タイマーが発火した瞬間、GPSの整数秒をそのままSetSystemTimeに渡している。タイマーの発火タイミングが秒の途中なら、最大1秒近くズレる」
原因はシンプルだった。でも自分一人では気づけなかった。
修正は、設計を変えることだった
GPS受信直後トリガ方式に切り替え、直近5サンプルの中央値でジッタを抑制する弱同期アルゴリズムを組み込んだ。補正が必要かどうかを判断してから動く制御に変えた。
修正後のログはこうなった。
Weak sync: collecting samples (-0.027s)
Weak sync: collecting samples (-0.028s)
Weak sync: skipped (within threshold) (-0.035s)
Weak sync: skipped (within threshold) (-0.049s)
「skipped」が続く。補正しなくていいと判断している。時刻誤差は±0.07秒以内で安定した。FT8に必要な精度だ。
三つのAIが同じ結論を出した、ということ
Claude、ChatGPT、Geminiが独立して同じ答えを出した事実は、私にとって興味深かった。
これはAIが正しかった、という話ではないと思う。設計と実装が、物理とOSの挙動に対して素直だったということだ。正しい問いを立てれば、正しい答えは一つに収束する。それを三者が別々に確認した。
作りながら気づいた設計の本質
バグを直した後、ふと疑問が浮かんだ。
「GNSSの定期同期って、そもそも必要だったのか?」
NTPは違う。PCの時計はじわじわズレていく。温度変化、電源管理、仮想環境。だからNTPは継続的にサーバーへ問い合わせ、フィードバック制御で追従する。定期同期は必然だ。
でもGNSSは違う。原子時計にトレースされたUTCを毎秒提供している。受信している限り、正確な時刻は常に手元にある。
つまりFT8/FT4の運用では、運用開始前に「即時同期」を1回押せばそれで十分だ。定期同期は、長時間稼働中のドリフト監視や異常検知を目的とした補助機能に過ぎない。
この整理をClaude、ChatGPTと話し合ったとき、三者の見解は再び一致した。そしてこの結論はREADMEに追記した。
FT8 / FT4 などのデジタルモード運用では、GPSの「即時同期」を行えば通常は十分で す。定期同期モードは、ドリフトの監視や異常検知を目的とした補助機能です。
作りながら、設計の本質に気づいた。これがバイブコーディングの面白さだと思う。
「分からないまま進まない」ということ
ChatGPTが今回のやり取りをこう評した。
「この作者は、分からないまま進まない」
途中で何度も立ち止まった。「これは本当に直っているのか」「ログが示していることは何か」「今触るべき場所はどこか」。遠回りに見えて、実は最短ルートだった。
v2.4.2は機能追加というより、信頼性が一段上がったリリースだった。
「道具」と「計器」のあいだ
ChronoGPSはいつの間にか「時計を合わせるツール」から「時刻の状態を監視・説明する計器」になりつつある。
NMEATime2は「合わせる道具」として完成している。ChronoGPSが目指しているのはその先だ。正しい前提で、正しく使うための計器。
それが見えてきたのは、バグを踏んで、直して、ログで確認して、疑問を持ち続けたからだ。
次は何を作ろうか
v2.4.2をリリースして、OMにも報告メールを送った。インドネシア語を含む16言語対応になった。リポジトリも整理した。
一段落ついた今、またむずむずしてきている。
次は何を作ろうか。
アマチュア無線の周辺には、まだ「あったらいいのに」が眠っている気がする。そしてAIはまた、一緒に考えてくれるだろう。
ChronoGPS は MIT ライセンスのオープンソースソフトウェアです。 https://github.com/jp1lrt/ChronoGPS
ChronoGPS v2.4.3 リリース ― 2026年02月20日 17時23分37秒
「ChronoGPS」v2.4.4 リリース ― 2026年02月22日 21時25分32秒
今回は「中身の品質改善」中心です✨
✅ 同期ロジックの整理とテスト強化で、より安心して使えるように
✅ トレイ終了時の後始末(COMポート解放)を安定化
✅ ビルド手順を見直し、配布版の再現性を改善
DL👇から /詳細はリリースノートに
https://github.com/jp1lrt/ChronoGPS



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