「ChronoGPS」v2.4.4 リリース ― 2026年02月22日 21時25分32秒
今回は「中身の品質改善」中心です✨
✅ 同期ロジックの整理とテスト強化で、より安心して使えるように
✅ トレイ終了時の後始末(COMポート解放)を安定化
✅ ビルド手順を見直し、配布版の再現性を改善
DL👇から /詳細はリリースノートに
https://github.com/jp1lrt/ChronoGPS
ChronoGPS v2.4.3 リリース ― 2026年02月20日 17時23分37秒
AIと深夜のデバッグ ―― ChronoGPSができるまで ― 2026年02月19日 12時53分48秒
AIと深夜のデバッグ ―― ChronoGPSができるまで
アマチュア無線をやっていると、時刻精度の話は避けて通れない。FT8というデジタルモードは、送受信のタイミングが数秒ズレれば交信が成立しない。PCの時計が正確であることは、もはや趣味の前提条件だ。
「だったら自分で作ればいい」
そう思い立ったのが、ChronoGPSの始まりだった。
最初の一歩は、なんとなく動くものだった
GPSレシーバーからNMEAというフォーマットで時刻データが流れてくる。それをパースしてWindowsのシステム時刻に書き込む。理屈は単純だ。最初のバージョンはそれだけだった。
動いた。時刻も合った。「完成じゃないか」と思った。
でも、しばらく使っているうちに気になることが出てくる。UIが素っ気ない。言語が日本語だけ。管理者権限がないと起動すら怪しい。「動く」と「使える」の間には、思ったより広い川が流れていた。
そこからバージョン番号が動き始めた。
AIとの共同作業、という感覚
作業のほとんどは、ClaudeやChatGPTとの対話で進んだ。コードを見せて「ここがおかしい気がする」と言うと、数秒で原因の候補が返ってくる。自分では気づかなかった視点から問いかけてくる。
面白いのは、AIが「答え」を出してくるのではなく、「一緒に考える」感覚があることだ。少なくとも私はそう感じた。
「これはバグじゃないかもしれない、設計の問題かもしれない」
そういう言葉が返ってきたとき、ああ、これは対話だな、と思った。
転換点 ―― あるOMからの報告
ある日、一通のバグ報告が届いた。
OM。「定期同期モードにすると、時刻誤差がどんどん大きくなる。プラスとマイナスが逆に修正されているような感じ」という内容だった。
自分では再現できていなかった問題だ。即時モードでは問題ない。定期モードだけ症状が出る。なぜか。
Claude、ChatGPT、Geminiの三者に投げてみた。それぞれが独立に分析して、驚いたことに同じ結論に辿り着いた。
「タイマーが発火した瞬間、GPSの整数秒をそのままSetSystemTimeに渡している。タイマーの発火タイミングが秒の途中なら、最大1秒近くズレる」
原因はシンプルだった。でも自分一人では気づけなかった。
修正は、設計を変えることだった
GPS受信直後トリガ方式に切り替え、直近5サンプルの中央値でジッタを抑制する弱同期アルゴリズムを組み込んだ。補正が必要かどうかを判断してから動く制御に変えた。
修正後のログはこうなった。
Weak sync: collecting samples (-0.027s)
Weak sync: collecting samples (-0.028s)
Weak sync: skipped (within threshold) (-0.035s)
Weak sync: skipped (within threshold) (-0.049s)
「skipped」が続く。補正しなくていいと判断している。時刻誤差は±0.07秒以内で安定した。FT8に必要な精度だ。
三つのAIが同じ結論を出した、ということ
Claude、ChatGPT、Geminiが独立して同じ答えを出した事実は、私にとって興味深かった。
これはAIが正しかった、という話ではないと思う。設計と実装が、物理とOSの挙動に対して素直だったということだ。正しい問いを立てれば、正しい答えは一つに収束する。それを三者が別々に確認した。
作りながら気づいた設計の本質
バグを直した後、ふと疑問が浮かんだ。
「GNSSの定期同期って、そもそも必要だったのか?」
NTPは違う。PCの時計はじわじわズレていく。温度変化、電源管理、仮想環境。だからNTPは継続的にサーバーへ問い合わせ、フィードバック制御で追従する。定期同期は必然だ。
でもGNSSは違う。原子時計にトレースされたUTCを毎秒提供している。受信している限り、正確な時刻は常に手元にある。
つまりFT8/FT4の運用では、運用開始前に「即時同期」を1回押せばそれで十分だ。定期同期は、長時間稼働中のドリフト監視や異常検知を目的とした補助機能に過ぎない。
この整理をClaude、ChatGPTと話し合ったとき、三者の見解は再び一致した。そしてこの結論はREADMEに追記した。
FT8 / FT4 などのデジタルモード運用では、GPSの「即時同期」を行えば通常は十分で す。定期同期モードは、ドリフトの監視や異常検知を目的とした補助機能です。
作りながら、設計の本質に気づいた。これがバイブコーディングの面白さだと思う。
「分からないまま進まない」ということ
ChatGPTが今回のやり取りをこう評した。
「この作者は、分からないまま進まない」
途中で何度も立ち止まった。「これは本当に直っているのか」「ログが示していることは何か」「今触るべき場所はどこか」。遠回りに見えて、実は最短ルートだった。
v2.4.2は機能追加というより、信頼性が一段上がったリリースだった。
「道具」と「計器」のあいだ
ChronoGPSはいつの間にか「時計を合わせるツール」から「時刻の状態を監視・説明する計器」になりつつある。
NMEATime2は「合わせる道具」として完成している。ChronoGPSが目指しているのはその先だ。正しい前提で、正しく使うための計器。
それが見えてきたのは、バグを踏んで、直して、ログで確認して、疑問を持ち続けたからだ。
次は何を作ろうか
v2.4.2をリリースして、OMにも報告メールを送った。インドネシア語を含む16言語対応になった。リポジトリも整理した。
一段落ついた今、またむずむずしてきている。
次は何を作ろうか。
アマチュア無線の周辺には、まだ「あったらいいのに」が眠っている気がする。そしてAIはまた、一緒に考えてくれるだろう。
ChronoGPS は MIT ライセンスのオープンソースソフトウェアです。 https://github.com/jp1lrt/ChronoGPS
🛰️ ChronoGPS v2.4.2 リリース ― 2026年02月18日 21時59分53秒
ChronoGPS v2.4.0 リリース! ― 2026年02月18日 00時59分37秒
USB端子用のGNSSレシーバー ― 2026年02月17日 11時53分53秒
AliExpressで初回割引使えば789円、使えなくても1,647円(送料無料)💰 国内で買うと3,000円超えとかザラなので、この価格差はエグい。
ドングル式だと移動運用時にPCが傾いた時に折れる危険があるけど、ケーブル付きならその心配なし🔌 自宅でも窓際に置けるから受信環境改善しやすい(USB延長ケーブル併用も◎)
UBX-M9140チップ搭載で、普通に実用レベル✨ 2026年の電子工作界隈ではこの価格でこの性能は普通にチート級。
※AliExpressなのでリスクは自己責任で⚠️ 自分は問題なく使えてます👍
📌 ChronoGPS を作った理由 ― 2026年02月17日 11時00分25秒
【ChronoGPS 公開しました】 ― 2026年02月15日 20時11分09秒
第41回1エリアAMコンテスト 結果発表 ― 2026年02月03日 09時08分22秒
430MHz帯(433MHz)パブコメ ― 2026年01月29日 08時49分47秒
理由はシンプルで、しかも現場感のある話です。
・430帯はFMやレピータ運用など、日常的に多数の局が集まって使っている帯域で、平時の交信だけでなく非常時の地域通信にも使われます。
・そこへ、わざわざ他用途が“制度として”入ってくる必然性が薄い。
・さらに市場には、免許不要機器であっても「出力オーバー」「不要発射過大」「技適・仕様逸脱」等の事例が継続的に報告されており、制度側が想定する理想条件(例:低出力・規定通りの帯域/スプリアス)から外れる機器が混入した時の被害が読めます。
・アマチュア局の隣接家屋に当該装置を付けた車両が常時あるような近接環境では、①車両側→アマチュア受信の妨害、②アマチュア送信→車両側の誤動作、の「双方向リスク」は否定できません。
提出した意見の中身も、単に「嫌だ」ではなく、
1) 原則としてアマチュアバンド内共用の拡大は行わず、バンド外で解決を優先すべき
2) どうしても共用するなら、混雑帯域(FM・レピータ周辺)の回避を制度・規格として明確化し、加えて
・技適/表示/流通段階の監視強化
・出力・占有帯域・不要発射の遵守を担保する抜取検査や是正措置
・逸脱品の流通抑止に資する実効的な施策
──このあたりを「セットで」求めました。
関心ある方はぜひ一次資料を読んで、賛否は別として“自分の言葉”で意見を出してほしいです。
(提出フォームも資料もここで全部見られます)
■意見提出フォーム(e-Gov)
https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=145210645&Mode=0
■意見公募要領(PDF)
https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000306233
■情報通信審議会 情報通信技術分科会 陸上無線通信委員会 報告(案)(PDF)
https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000306234
■解説(hamlife.jp)
https://www.hamlife.jp/2026/01/28/rikujyo-tushin-iinkai-pabukome2026/
アマチュア無線家として見逃せない内容です。必読。



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