WSJT-X派生版の公開配布をいったん休止します ― 名前を変えて、開発はそのまま続けます2026年09月18日 11時52分34秒

WSJT-X派生版の公開配布をいったん休止します
これまで公開してきた私の WSJT-X Improvedベースの派生版 について、 一般向けバイナリ配布をいったん停止しました。 ただし、開発そのものをやめるわけではありません

今回の理由は、ソフトの不具合や安全上の問題ではありません。

WSJT-X upstream側から、派生版については WSJT-Xとは独立したプロジェクト名を使ってほしい との要請を受けたためです。

その要請を尊重して、これまで使ってきた 「WSJT-X Improved JP1LRT Edition」 という名称は、今後の正式名称としては使わないことにしました。

今の状態はこんな感じです
🔹 一般向けバイナリ配布:一時停止
🔹 開発:継続
🔹 新しい名称:検討中
🔹 最後の公開版:20260901A-REB522-P6 / P6-AL
🔹 GitHub:公開のまま

なので、「公開停止」と書くと少し大げさに見えるかもしれませんが、 実際には いったん看板を外して、作業場に戻った くらいの感覚です(笑)。


開発は普通に続けます

これまで実装してきた内容は、AutoSeq 2 / 3、Wanted / Hunting、Terminal Hold、 No-reply fallback、手動操作との競合防止、Best S&P、各種表示改善やdiagnostic機能など、 FT8 / FT4を実際に運用していて「ここをこうしたい」と思ったものが中心です。

✅ CQ RUNでの自動選局ロジック
✅ Wanted局を待つHunting動作
✅ RR73 / 73終端処理の保護
✅ QSO中の誤った切替や誤発火の抑制
✅ Terminal Hold
✅ Band Activity / Wide Graph表示改善
✅ ALL.TXT / diagnostic情報の強化

このあたりは、名称とはまったく別の話です。 名前が決まっていなくても、コードは書けます(笑)。

むしろ最近は、JTDX_contest 3.0を実際に動かしてみて、 デコーダーや処理構造の考え方そのものにかなり興味が戻ってきています。

「これは面白いな」と思う考え方があれば、 そのまま持ってくるのではなく、 自分の環境ではどういう形で実現できるのか を考えてみたいと思っています。


そもそも“大きなブランド”にする必要があるのか?

今回、名前を考えているうちに、少し根本的なことを考えました。

そもそも私は、このソフトを大規模に普及させたいのか?

……たぶん、そこが一番の目的ではありません。

商用ソフトではありませんし、 ユーザー数を競いたいわけでもありません。

もともとは、

自分が使いたいFT8 / FT4ソフトを作る。

それを実際に使って、動きを確認して、 面白ければさらに改良する。

それが出発点でした。

ところが一般公開を続けていくと、 名前、ロゴ、Release管理、User Guide、多言語化、配布ページ、サポートなど、 ソフト開発以外の作業もどんどん増えていきます。

それも必要な仕事ではあるのですが、 今の自分は、そこよりも 実際の動作やアルゴリズムをいじっている方が楽しい ということを改めて感じています。


今後の形は、まだ決めません

将来、また普通に一般公開するかもしれません。

限定配布にするかもしれません。

自分と少数のテスター中心で続けるかもしれません。

今のところ、どれかに決めるつもりはありません。

需要が自然に増えたら、その時に考えればいいと思っています。

逆に、技術実験として続けるのが一番面白いなら、それでも十分です。

今は「先にブランドを決める」より、先に面白いものを作る。

その方が自分には合っている気がしています。

旧名称と過去の記事について

「WSJT-X Improved JP1LRT Edition」 という名称は、 今後はhistorical nameとして扱います。

過去のRelease、source bundle、User Guide、screenshotなどには当然その名前が残っています。 それらまで無理に書き換えるつもりはありません。

GitHubのP6 / P6-AL Releaseページは現在、 Historical Release Record として残しています。 Win64の実行バイナリは削除し、 source bundle、checksum、documentationは技術記録として残しました。

また、このブログでこれまで掲載してきた 旧名称を前提とした配布案内やRelease紹介記事は、一旦非公開にします。

技術記事として今後も意味のあるものは、 必要に応じて内容を整理して再公開するつもりです。

関連リンク

そんなわけで、少し整理期間には入りますが、 開発そのものはむしろ今まで通り、いや、 余計なことを考えず技術に戻れる分、こちらの方が気楽かもしれません(笑)。

新しい名前と今後の公開方法が決まったら、また改めてお知らせします。

※ 今回の一般向けバイナリ配布停止は、名称・プロジェクト識別の整理によるものです。新たな重大不具合や安全上の問題によるものではありません。