P5 北朝鮮とのQSOは禁止?2015年12月21日 11時01分11秒

P5/3Z9DXの運用が始まってからSNSなどでは「JAはP5とのQSOは禁止ではないのか」
という発言が見受けられます。

その根拠として提示されるのが決まって(平成十四年八月十六日)の(総務省告示第四百七十九号)です。

http://www.tele.soumu.go.jp/horei/reiki_honbun/a000047701.html

○自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等

という見出しで

他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等
北朝鮮

と記載しています。これは
「外国のアマチュア局と、自国のアマチュア局が交信するのを禁じている国は」
「北朝鮮である」

と読むのが自然ではなかろうかと思います。

この告示で「自国」とは「北朝鮮」の事で、「北朝鮮が他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国」 という事だと私は理解しています。北朝鮮当局が自国のアマチュア無線局に外国との交信を許可すれば、特に問題はないと思っております。日本側で禁止していることではないと。平たく言うと「日本は相手がアマチュア局であればどこの国との交信も制限していないが、世界中にはそうでない国もありますよ。それは北朝鮮です。みたいな告示」ではないでしょうか? 私は法律家ではないので正しくないかもしれませんが。

「日本が北朝鮮との交信を禁止している」という条項は私自身は見つけることができませんでした。ですので「
日本の電波法が禁止している」とご理解なさっている方がもしいらっしゃれば、是非その条項を提示していただけるととても勉強になります。 (^^)

一方ITUの
無線通信規則にも関連文章があるのはご存知だと思います。
私のローカルで飲み仲間でもある7K1BIB局のBlogに詳しいことが紹介されています。https://7k1bib.wordpress.com/

総合すると今回北朝鮮当局は3Z9DXに対して運用を許可した。後は北朝鮮当局がITUに対して「外国のアマチュア局との交信を許可した旨通告した」かどうかですね。通告していないとすると、ITUに加盟している国のアマチュア局でP5/3Z9DXとQSOした全てのアマチュア局が「ITU無線通信規則25.1違反」に厳密にはなってしまいそうです。
しかし世界中が待ち望んだP5からの運用で、オペレーターの3Z9DX Dom氏がそれを北朝鮮当局に依頼していないとは考えにくく、きっと通告するよう依頼しているだろうと楽観的に考えています。そうでなかったら… これまた一大事ですね。(^_^;)

重ねて申し上げますが 「私は法律家ではありません。」 当然解釈が正しくない可能性があります。

こういう時こそJARLは関係各所に照会をして公式な見解を出してくれればいいなぁと思ってしまいます。

追記
あるJARL理事さんから「
JARLとしての見解を協議検討し出すように要請しました」という内容のメールをいただきました。

私としての結論は
日本側が本邦の規則で禁止しているわけではないので、交信は特に控える必要もない。後はP5当局任せ。ITUへのnotifyを怠ったなら「やっぱりP5だねえ」です。】