同軸ケーブルの話し2016年02月10日 10時29分39秒

先日の記事で書いた切れた同軸ケーブルの話しです。


切れた同軸ケーブルは10D-SFA-Liteでした。販売開始から3年。私が使用して1年3ヶ月。
同軸ケーブルの交換工事をお願いしたFTIも切れた話は聞かないとの事でした。しかしblogでもコメントなどでお付き合いのある、JG1ULTさんの同軸ケーブルも切れたそうです。そこでメールにて私とJG1ULTさんの事例をメーカーに報告したところ、お電話をいただきまして担当の方とお話しする機会を得たので、今回のLiteケーブル切断の話をさせていただきました。以下要約です。

1.Liteケーブル切断の話は今回初めて聞いた。発売後3年が経過して事例が判明してきたという感じ。

2.全ての同軸ケーブルは「固定配線」を用途としている。それは明記していない。SFAケーブル等の仕様にも可動部に用いることに関しての注意事項の明記はされていない。

3.回転なとねじれに強いのは芯線が撚線のケーブルで、シールドにテープを用いてないケーブル。具体的には8D-2Wである。

4.芯線が軟銅のSFAケーブルも受注生産可能。銅価格が下がっているのでさほど高価にはならない。

5.芯線が軟銅のSFAケーブルでも、可動部に用いると芯線が切れる前に銅のテープが傷み始め、損失が大きくなってくる。


という感じでした。

今後アンテナ工事をする場合、可動部には銅皮膜アルミニウム芯線のケーブル、シールドに金属製テープを用いるケーブルは避けたほうが無難でしょう。参考になれば幸いです。



コメント

_ SBW ― 2016年02月10日 12時49分43秒

明日タワー工事で、昨年購入していた10D-SFA-Liteを使用する予定でしたが、書き込みを見て、急遽10-2Wに変更します。
確かに強度面の心配はあったのですが、受信感度の減衰防止だけ頭にあり、購入していました。
何事もバランスは大事ですね。とても参考になりました。ありがとうございます。

_ JP1LRT ― 2016年02月10日 18時10分35秒

SBWさん、お役に立てて良かったです。結果人柱的になってしまいましたが、同じ事が他のアマチュア局で起きないよう情報は共有し拡散していきたいと思います。

_ JG1ULT ― 2016年02月10日 20時14分03秒

こんばんは。(^^)
今回は貴重な情報交換、ありがとうございました。
HFの場合は中継コネクターを入れてもほとんど減衰の影響は無いので選択肢になりますね。
VHFでしたらN型Cでしたらこちらも問題ないかと。
UHFだけは厳しいでしょうか?
今後ともよろしくお願いいたします。

_ JP1LRT ― 2016年02月12日 09時09分03秒

JG1ULTさん、情報交換ありがとうございました。私は今回の処置としては、50MHzの8ele給電点から回転部を跨ぐまでを10D-2Wにして、後は生き残った10D-SFA-Liteにつなぎました。途中コネクターが入りますが、自分の耳では分からないと信じるしかありません。(^_^;)
後の2本、8D-SFA-Liteが切れたらまた同じように処置する予定です。

_ JO1PSX ― 2016年02月21日 20時29分54秒

有意義な情報有難う御座います。そろそろ同軸の交換を考えていました。LITEケーブルは使えないですね。
今、フジクラのwebを見たら、LITEケーブルはSFA/FB両方共記述が無くなり、仕様のPDFは以前のものに戻っていました。 LRTさんがメーカーと話された甲斐が有ったと思います。

_ JP1LRT ― 2016年02月23日 17時29分07秒

JO1PSXさん、そうなんですか。メーカー在庫が無いだけで製造は可能とおっしゃっていたので、メーカー在庫を従来品に戻したのでしょうか?

_ 臼井 利明 ― 2016年06月19日 22時09分25秒

有用な情報をありがとうございます。
最近、多種多様なケーブルが出てきて、
さて、どれがいいのやら……などと逡巡しておりました。
アルミ芯線のケーブルが出てきていたとは……。
アルミシースというのは、かなり前から出回っていたようですが、
それでも、外部コンタクトなので、何とかコネクタの取り付けは
可能だったのですが、芯線となると……。
コネクタの、センター・ピンとは、半田付けなのでしょうか?。
単純な疑問がわいてしまいました。
圧着式のコネクタなのでしょうか?
お暇がありましたら、ご教授ください。
不稼働部の損失は減らせそうな…GPとかをよく使用します。

_ JP1LRT ― 2016年06月20日 09時29分58秒

臼井さん、コメントありがとうございました。アルミ芯線の表面に銅がコーティングしてあるので普通にハンダ付けできてしまうのです。写真が2016年01月24日 の記事に載っているで見てみてください。

_ 田中盛一 ― 2018年05月02日 11時30分21秒

こんにちはLRTさん。今頃コメントして申し訳ございません。

先日、ローテータ回転に伴う同軸ケーブルのねじれ防止のための余長について、Googleで検索していたら、行き着きました。
SFA-Liteの貴重な情報をありがとうございます。

実は、8D-2Vにするか8D-SFA-Liteにするか悩み、8D-SFA-Liteを購入してしまいました。
そのため、昨日は6m八木に8D-SFA-Liteで先日配線してしまいました。
他の八木アンテナも今後設置する予定なので、そちらは8D-2Vを新たに購入して対応しようと強く感じました。
余った8D-SFA-Liteは回転を伴わないダイポール系で利用しようかと感じています。

ところで、SFA-Liteの同軸ケーブルの切れ方は捻じれテンションが加わると絶縁体がひねり切れており、絶縁体に問題があるような異常な切れ方ですね! 長年、5D-SFAをテンションが加わった状態で使っていますが、いまだに切れていません。

_ JP1LRT ― 2018年05月02日 20時44分51秒

田中さん、いつのコメントも歓迎いたします。 SFAケーブルとSFA-Liteケーブルは別物ですね。SFAケーブルは中心導体が銅で、まだしなやかなのだと思います。アルミニウムは曲げに弱いですしね。私は懲りたので、今後も回転部以降にしかSFAケーブルは使わないつもりです。

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