デジタルモードとALCの関係、何が何でもALCは振らないようにし無くてはならない、という一種都市伝説みたいなものがあります。
JT65 JT9 FT8 は本当にALCは振らせてはならないのでしょうか?
答えは否。
これらの低速の単音系のデジタルモードは、短い時間で見てみると「単一キャリア」です。つまり高周波増幅段の直線性は必要なく、ALCの考慮は本来は必要ないのです。
PCとソフトウェア、サウンドカードとインターフェイスで運用するというスタイルは、RTTYやSSTVと同じですから、さんざん「ALCは振らせては駄目」と言われてきましたので、同じ様に「駄目」という理解なのでしょう。 私もかつてはそう思っていました。
しかしCW同様「単一キャリア」なのでALCは無関係、なのですね。
むしろ歪の原因は送信波ではPCのサウンドカード段階で発生していたり、受信の場合は入力レベルが高すぎたりというところにあります。「歪んだ、単音ではない」信号であれば送信時のALCは関係してきますね。
受信時の歪みもサウンドカードへの入力過多だったり、サウンドカードの性能による飽和だったり。
最初の問の答えは「否」ですが、サウンドカードの段階で歪んでいる可能性も考慮すれば、「必ずしも誤りではない」という感じなのでしょうか? 私も「念の為」ALCは振らさないようにしてあります。
私の理解に間違いがあるかもしれません。 ちがうよ~ という方いらっしゃいましたら、ぜひご指摘ください。
これは埼玉のある方が実験したオシロ画像です。
(友人から、知らない人はほぼ居ない皆に嫌われている某嫌われ者がケチつけている、と連絡がきました。 スペクトラムアナライザ ですね。気に入らないのだから見に来なきゃいいのに、気になるんですかね? 謎)
ALCをガンガンに振らせた時
ALCを振らせなかった時
ほとんど変わりません。TS-990Sご使用です。
なお、低速でない単音系でないデジタルモードはALCの考慮が必要だ、ということは理解しております。SSTV, PSK31,MSK144,RTTY等。
興味深いデータですね。ALCの範囲を超えたときにはどうなるかも見てみたい気がします。